この記事は、山中伸弥教授著書の「山中伸弥先生に、人生とips細胞について聞いてみた」の読書レビューです。
読書家で有名な俳優の芦田愛菜さんも、おすすめの一冊として紹介されていました。
何かを達成しようと頑張っている人に、負けていられないという気持ちを与えてくれるような本だと思います。
要約
文武両道
趣味はマラソン、中学・高校時代から柔道、大学時代では柔道ちラグビーに打ち込んだスポーツマン。
仕事と全く関係のないことに没頭することでリフレッシュする。
何事もパース配分。焦る気持ちを抑えて慎重に、着実に課題を乗り越えていくことが大切。
ジャマナカ
整形外科研修医時に、手術がかなり下手だったため、早い人は 20分で終わるところを2時間かかる。
指導担当医からつけられたニックネームは、「邪魔なやつ」+「山中」で「ジャマナカ」。
そのため、臨床研究医、基礎研究医にを志す。
研究の虜
薬理学の実験で、思わぬ良い結果につながった。
これから、学んだ研究への教訓がある。
- 科学は驚きに満ちている。
- 再現性の重要性
- 先生の言うことをあまり信じてはいけない。予想外の結果がある。
そして、研究の面白さに目覚め、研究の虜になり今に至る。
渡米
サンフランシスコのブラッドストーン研究所のロバート・メーリー先生の下、経験を積む。
研究者としての成功するためには、「VW」と「プレゼン力」が必要であることを学んだ。
- V・・・Vision
- W・・・Hard Work
プレゼン力
- スライドのストーリー性、繋がり
日本に帰郷、奈良先端大へ
アメリカと比べた、日本の研究費の予算の少なさ。
ビジョンとして、「ヒトの胚を使わずに、体細胞からES細胞と同じような細胞を作る」ことを掲げる。
ips細胞の要因となる、遺伝子因子を研究室所属の大学院生の奮闘もあり、見事特定する。
京大へ
京大では、本格的にips細胞の培養と再現性に取り組む。
ips細胞の心臓移植、ALS、不妊治療 の再生医療への可能性を使命とする。
また、サンフランシスコへの留学経験から、オープンラボシステムを導入したCiRAを建設し、日本の研究の活性化に注力する。
研究者として
研究者は、「研究者」と「経営者」の50%ずつであることが望ましい。
研究者としての喜びは、研究成果だけでなく、日頃から支えてくれる家族や協力してくれる企業などから、研究への応援をいただくことである。
気づき
世の中の人は、長期的な目標を持ちなさいという人と、目の前のことを一生懸命にやりなさいという人に分かれると思います。
しかし、実際にはどちらも大切で、自分の足元を見失わない継続性と忍耐力を持つことこそが、最も難しいことなのだと思いました。
この記事が参考になりましたら幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。